「秋の散歩で水たまりに入ったあとから元気がない」「黄疸っぽい?」――そんなときに疑いたいのがレプトスピラ症。犬だけでなく人にも感染しうる人獣共通感染症で、重症化すると肝不全・腎不全・肺出血を起こすこともある要注意疾患です。関東では**南関東を中心に秋~初冬(9~12月)**に発生が集中し、神奈川(逗子・横浜・藤沢)、東京東部(墨田・錦糸町周辺)などの報告が近年相次いでいます。この記事では関東・八王子周辺の状況を踏まえて、症状・原因・検査・治療・ワクチン・日常の予防までを一気に解説します。
レプトスピラ属細菌による感染症。犬・野生動物(とくにネズミ)が腎臓に菌を保有し尿に排出、それで汚染された淡水や土壌に触れることで感染します。人にも感染するズーノーシスで、潜伏期は数日~約2週間。発熱・倦怠・消化器症状から、黄疸・腎不全・出血傾向・肺病変へと悪化することがあります。
主な感染経路は汚染水(川・池・水たまり)や湿った土への接触、粘膜や小さな傷からの侵入。とくに降雨後~秋口は水環境が増え、曝露機会が上がります。過去10年の届出集計では日本の犬316頭のうち約75%が9~12月に発生しており、季節性がはっきりしています。
八王子市公式の飼い方資料でもレプトスピラ症は代表的な動物由来感染症として注意喚起。保菌動物(犬・ネズミ等)の尿で汚染された水や土から皮膚・口を介して感染しうると明記されています。多摩地域は緑地・沢・里山が多く、水辺やぬかるみへの接触機会がある散歩コースでは足洗い・被毛洗浄・水飲み管理の徹底が実用的です。八王子市公式サイト
補足(地域の医療体制):八王子周辺の病院でもレプトスピラ入り混合ワクチンや単味ワクチンを扱う施設があり、予防選択が可能です(例:院内メニューで「犬レプトスピラワクチン」を掲示)。接種可否や血清型のラインナップは病院で異なるため、必ず事前に確認しましょう。
初期は発熱・元気消失・食欲低下・嘔吐・下痢など“風邪様”。進行すると**黄疸(粘膜の黄染)・肝酵素上昇・腎不全(多飲多尿や乏尿)・出血傾向・呼吸器症状(肺出血)**が見られることがあります。逗子の死亡例でも、短期間で重症化が確認されています。秋~初冬の水辺接触歴があり上記症状があれば、早めに動物病院へ。
抗菌薬(例:ドキシサイクリン等)を適切に投与し、点滴・電解質補正・栄養管理などの支持療法を並行。重症例では腎サポート・凝固異常対応・酸素化管理など集中治療が必要になることがあります。治療が早いほど予後は改善しますが、肝・腎の後遺症が残ることも。都市部でも実際に死亡事例の報告があるため、「様子見」を避けるのが鉄則です。
Q1. 室内犬なら関係ない?
A. 都市部でも墨田区などで犬の発生・死亡例が報告されました。ベランダの水たまり、マンション周辺の植栽・側溝、散歩中の一時的な水飲みなどで曝露は起こり得ます。
Q2. ワクチンは何種にすればいい?
A. 「レプトスピラ抗原が入っているか」がポイント。含まれる血清型はワクチンで異なるため、病院が用意する製品の型と地域の傾向を必ず確認。八王子近辺でもレプトスピラ単味の設定や、10種などの高次混合を掲示する病院あり。
Q3. 人にはうつる?
A. はい。東京都での国内感染例(ヒト)も報告されています。犬が疑われるときは排泄物の扱い・手洗い・消毒をより丁寧に。感染症情報提供サイト