2025年10月30日
~めぐりを整えることで、シニア犬も若い子ももっと快適に~
東洋医学 では、体の中をめぐる「血・水・気」の流れが健康の基本とされています。
これらを全身に届けているのが“経絡”と呼ばれる目に見えないエネルギーの道筋です。
犬の場合も、人間と同じようにこのバランスが崩れると体調の変化として現れます。
とくに季節の変わり目や高齢になるほど、その差が体調に出やすくなります。
👉 シニア犬によく見られる状態。血の巡りが悪くなり、冷えや痛みが目立ちます。
👉 梅雨や夏の湿気が多い季節に多く見られます。消化機能や皮膚トラブルの原因にも。
👉 ストレスや運動不足、急な環境変化でも起こりやすい滞りです。
👉 栄養が足りず、体をうまく養えない状態。シニア犬や病後によく見られます。
👉 夏の暑さや長時間の冷暖房で脱水しやすいときにも見られます。
👉 過度な運動や急な環境変化、シニア犬では気力の不足が隠れていることもあります。
経絡 は気・血・水を運ぶ道です。
この道が 滞る と痛み・冷え・こわばりが起こり、
流れすぎる(過剰になる) と、興奮・けいれん・不眠・不安といった症状が現れます。
犬では…
といったサインが出やすいです。
温灸 は、ツボや経絡をじんわり温めることで、体の巡りを整える自然療法です。
犬に対しても、適切な温度と位置を守ればリラックス効果と巡りの改善が期待できます🐶
| 流れの状態 | 温灸の作用 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 血・気・水の滞り | 経絡を温め、流れを促す | 冷え・こわばり・胃腸不調の緩和 |
| 血・気・水の不足 | 温めて巡りを助ける | 元気回復、体温維持、免疫力サポート |
| 経絡の過剰(興奮状態) | 穏やかな温熱で鎮静 | 不安・過緊張・呼吸の荒さを緩和 |
※個体差があるため、最初は短時間・低温で優しく行うのが基本です。
| ツボ名 | 位置 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 百会(ひゃくえ) | 頭のてっぺん | 自律神経の調整、不安の軽減 |
| 命門(めいもん) | 腰の中央 | 体温調整、腰痛、元気回復 |
| 腎兪(じんゆ) | 腰のやや外側 | 免疫力UP、老化予防 |
| 足三里(あしさんり) | 後肢の膝下 | 胃腸機能の活性化、全身の巡り改善 |
📝 注意:持病のある犬や皮膚トラブルのある子は、必ず事前に獣医師に相談しましょう。
温灸はあくまで補助的ケアです。治療ではありません。