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犬のヘルニア|原因・症状・治療法と予防のポイント

愛犬が突然立てなくなったり、足を引きずったりする姿を見たことはありませんか?それは「椎間板ヘルニア」などの犬のヘルニアの症状かもしれません。
特にダックスフンドやコーギーなど胴長短足の犬種では発症しやすく、早期発見と適切な対処がカギとなります。

この記事では、犬のヘルニアの原因、代表的な症状、治療法やリハビリ、予防法までを網羅的に解説します。
愛犬の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。


犬のヘルニアとは?

「ヘルニア」とは、ラテン語で「飛び出す」という意味があり、本来あるべき場所から組織の一部がはみ出してしまう状態を指します。

犬でよく見られるのは以下のタイプ:

  • 椎間板ヘルニア:背骨の椎骨の間にある椎間板が変形・飛び出して神経を圧迫
  • 鼠径ヘルニア:腹部の臓器が足の付け根(鼠径部)から脱出
  • 横隔膜ヘルニア:腹腔内の臓器が胸腔内へ入り込む

中でも多くの犬がかかるのが、椎間板ヘルニアです。


犬がヘルニアになる原因

犬のヘルニアは加齢、遺伝、激しい運動、肥満、落下や事故などが原因となります。特に多い要因は次のとおりです:

  • 遺伝的素因:ダックスフンド、ビーグル、コーギーなどは椎間板が変性しやすい
  • 加齢:椎間板の柔軟性が失われ、変形しやすくなる
  • 肥満:背骨への負担が増え、圧迫が起きやすい
  • 高い所からのジャンプや段差の昇降

日々の積み重ねが発症リスクを高めるため、生活環境の見直しが大切です。


ヘルニアの代表的な症状

椎間板ヘルニアの場合、脊髄神経が圧迫されるため、以下のような症状が現れます:

  • 歩き方がふらつく(ナックリング)
  • 階段やソファに上がりたがらない
  • 抱っこを嫌がる
  • 急に鳴き声を上げて動けなくなる
  • 後肢の麻痺や排尿・排便のコントロール喪失

症状はグレード1(軽度の痛み)からグレード5(完全麻痺)まで分類され、早期に対処することで改善の可能性が大きくなります。


診断方法

ヘルニアが疑われる場合、以下のような検査が行われます:

  • 触診・神経学的検査:反応や歩行状態から異常をチェック
  • X線検査:骨の異常を確認
  • MRI・CT検査:椎間板の飛び出しや脊髄の圧迫具合を詳細に確認

MRI検査は確定診断に非常に有効で、手術が必要かどうかを判断する上でも重要です。


治療方法(保存療法・手術療法)

● 保存療法(軽度~中等度)

  • 安静(最低2〜4週間のケージレスト)
  • 消炎鎮痛剤の投与(NSAIDsなど)
  • サプリメント(グルコサミン・コンドロイチン)
  • 温熱療法(ホットパックや温灸)

● 手術療法(中等度〜重度)

  • 椎間板物質を取り除く外科手術(椎弓切除術など)
  • 入院期間は約1〜2週間
  • 予後は術後のリハビリと経過によるが、多くの犬で改善が見込まれる

回復を促すリハビリや温熱ケア

術後・保存療法中の犬には、次のようなケアが効果的です:

  • 水中トレッドミル:浮力で負担を軽減しながら歩行訓練
  • マッサージ:血流促進と筋肉の硬直を緩和
  • 温灸やホットパック:筋肉のこわばりと神経への血流促進に有効

特に東洋医学を応用した温灸は、緊張した筋肉をゆるめ、自律神経を整える作用が期待されており、飼い主自身でも行える安全なケアとして人気があります。


再発予防のための生活習慣

ヘルニアは再発率が高いため、予防が重要です。以下の点に注意しましょう:

  • 高低差をなくす(スロープやクッションで段差対策)
  • 滑りにくい床にする(フローリングにカーペットやコルクマット)
  • 適正体重の維持(肥満は最大のリスク)
  • 無理な運動を避け、筋力を維持する散歩を習慣化

飼い主ができる日常ケア

  • 温灸やストレッチ:筋肉のこわばりを防ぎ、血流促進
  • 爪や足裏のチェック:ナックリングが始まっていないか観察
  • シニア犬なら定期的な健康診断
  • ソファやベッドに上がる際は抱っこする

また、異変を感じたらすぐに動物病院へ。飼い主の「なんとなく変だな?」という感覚が早期発見の鍵になります。


まとめ|犬のヘルニアは予防と早期対応がカギ!

犬のヘルニアは決して珍しい病気ではありませんが、放置すれば歩行障害や排泄障害にまで発展する重大な疾患です。
愛犬が痛みや不安を抱えたまま過ごさないよう、早期の気づきと、日頃のケアがなによりも大切です。

特に高齢犬や胴長犬種を飼っている方は、温熱ケアや生活環境の見直しなど、できるところからはじめてみてはいかがでしょうか?