愛犬が突然立てなくなったり、足を引きずったりする姿を見たことはありませんか?それは「椎間板ヘルニア」などの犬のヘルニアの症状かもしれません。
特にダックスフンドやコーギーなど胴長短足の犬種では発症しやすく、早期発見と適切な対処がカギとなります。
この記事では、犬のヘルニアの原因、代表的な症状、治療法やリハビリ、予防法までを網羅的に解説します。
愛犬の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
「ヘルニア」とは、ラテン語で「飛び出す」という意味があり、本来あるべき場所から組織の一部がはみ出してしまう状態を指します。
犬でよく見られるのは以下のタイプ:
中でも多くの犬がかかるのが、椎間板ヘルニアです。
犬のヘルニアは加齢、遺伝、激しい運動、肥満、落下や事故などが原因となります。特に多い要因は次のとおりです:
日々の積み重ねが発症リスクを高めるため、生活環境の見直しが大切です。
椎間板ヘルニアの場合、脊髄神経が圧迫されるため、以下のような症状が現れます:
症状はグレード1(軽度の痛み)からグレード5(完全麻痺)まで分類され、早期に対処することで改善の可能性が大きくなります。
ヘルニアが疑われる場合、以下のような検査が行われます:
MRI検査は確定診断に非常に有効で、手術が必要かどうかを判断する上でも重要です。
術後・保存療法中の犬には、次のようなケアが効果的です:
特に東洋医学を応用した温灸は、緊張した筋肉をゆるめ、自律神経を整える作用が期待されており、飼い主自身でも行える安全なケアとして人気があります。
ヘルニアは再発率が高いため、予防が重要です。以下の点に注意しましょう:
また、異変を感じたらすぐに動物病院へ。飼い主の「なんとなく変だな?」という感覚が早期発見の鍵になります。
犬のヘルニアは決して珍しい病気ではありませんが、放置すれば歩行障害や排泄障害にまで発展する重大な疾患です。
愛犬が痛みや不安を抱えたまま過ごさないよう、早期の気づきと、日頃のケアがなによりも大切です。
特に高齢犬や胴長犬種を飼っている方は、温熱ケアや生活環境の見直しなど、できるところからはじめてみてはいかがでしょうか?