犬のヘルニアは、高齢の犬や小型犬に多く見られる病気です。特に椎間板ヘルニアは犬の健康に大きな影響を与えるため、適切なケアやリハビリが重要です。ヘルニアの回復をサポートするために、適切な体操や運動を取り入れることで、筋力強化や痛みの軽減が期待できます。この記事では、犬のヘルニアに効果的な体操やリハビリの方法について解説します。
犬のヘルニアとは?
犬のヘルニアにはいくつかの種類がありますが、最も多いのは椎間板ヘルニアです。これは、脊椎の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気で、主にダックスフンドやコーギーなどの胴長短足の犬種に多く見られます。
【ヘルニアの主な症状】
- 歩き方がおかしい
- 後ろ足の麻痺
- 痛がる仕草を見せる
- 階段の上り下りを嫌がる
- 食欲不振
ヘルニアのリハビリの基本方針
犬の負担を最小限に抑えながら筋力を回復させることが目的です。急性期や重度の場合は安静が必要ですが、回復期には適度な運動が重要です。
リハビリの基本方針は以下の3つです。
犬のヘルニアにおすすめの体操
ストレッチ運動
目的: 筋肉の緊張をほぐし、関節の柔軟性を高める。
方法:
- 犬がリラックスしている状態で、前足や後ろ足をゆっくり伸ばします。
- 1回につき10〜15秒ほどキープし、左右交互に3〜5回行います。
- 無理に引っ張らず、犬が嫌がる場合はすぐにやめましょう。
バランスボール運動
目的: 体幹の筋力強化とバランス感覚の向上。
方法:
- 犬用のバランスボールやクッションに前足を乗せ、後ろ足を床につけます。
- 5〜10秒間キープし、慣れてきたら少しずつ時間を延ばします。
- 1日5回を目安に行います。
水中ウォーキング
目的: 筋力強化と関節への負担軽減。
方法:
- 動物病院やリハビリ施設のプールで行うのが理想的です。
- 水深が犬の胸くらいの浅いプールで、ゆっくり歩かせます。
- 1回5〜10分程度を目安にします。
マッサージ
目的: 血流促進と筋肉のリラックス。
方法:
- 背中や腰を優しくなでるようにマッサージします。
- 指先で円を描くようにゆっくり行い、1回5〜10分程度。
リハビリの進め方
初期段階 (術後〜1週間)
- 完全安静が必要です。
- 軽いマッサージで筋肉のこわばりを防ぎます。
回復期 (1〜3週間)
- ストレッチ運動を開始。
- 短時間の歩行を取り入れます。
維持期 (3週間〜)
- バランスボールや水中ウォーキングを取り入れ、筋力強化を目指します。
リハビリ時の注意点
- 無理をさせないことが最優先です。
- 犬が痛がる場合はすぐに中止しましょう。
- 定期的に動物病院で診察を受けることが大切です。
犬のヘルニア予防のための生活習慣
体重管理
肥満はヘルニアのリスクを高めます。
適切な食事と運動で理想体重を維持することが大切です。
散歩の工夫
- 長時間の散歩より短時間の散歩を数回行う方が効果的です。
- 段差や階段の上り下りは避けましょう。
室内環境の見直し
- 滑りにくいマットを敷く
- ソファやベッドへのジャンプを防ぐためのステップを設置
まとめ
犬のヘルニアは完治が難しい病気ですが、適切な体操やリハビリによって症状の改善や再発予防が期待できます。愛犬の状態に合わせた運動やケアを取り入れ、無理なくリハビリを続けることが大切です。
ヘルニアのケアは長期的なサポートが必要なため、獣医師と相談しながらリハビリを進めることが重要です。愛犬が快適に過ごせるように、日々のケアを丁寧に行いましょう。
「with youペット温灸&整体」ではヘルニアの予防や術後のケアに来られるお客様も多くいらっしゃいます。家庭でできるケアの提案もさせていただいてますので、お気軽にご相談ください。