犬の腰にある「百会(ひゃくえ)」というツボは、東洋医学や鍼灸の分野で広く知られており、犬の健康改善に役立つとされています。
東洋医学における「経穴(けいけつ)」の一つで、人の場合、頭頂部に位置するツボとして知られていますが、 犬の場合、腰にある百会は、体全体のバランスや健康を整える働きがあり、万能のツボとも言えます。
骨盤の一番広い部分と背骨が交わる箇所で、指が一番深く入る部分(第七腰椎と第一仙椎の間)です。外側に近い位置で、犬の背中を触ってみると、他の部分よりも少し硬いさや突起が感じられる場所が百会のポイントです。
百会には、多くの健康効果が期待されています。ここでは、犬における主な百会の効能について紹介します。
犬も人間と同様に、加齢による運動不足、肥満、疲労な運動などが原因で腰痛を感じることがあります。百会に適切な刺激をして、筋肉の緊張を緩和し、血流をよくすることにより、犬の腰痛や筋肉痛の軽減に役立ちます。
犬もまた、環境の変化や過剰な音、他の動物との関わりによってストレスを感じることがあります。百会のマッサージは、リラックス効果を促進し、自律神経系を整えるため、ストレスを感じている犬に対しても非常に効果的です。ストレスが軽減されると、食欲不振や体調不良、行動問題の改善にもつながるため、総合的な健康維持が期待できます。
百会の刺激は、消化器系の働きを促進するもあります。 犬が消化不良や便秘などの問題がある場合、百会をマッサージすることで消化機能を向上させ、胃腸の動きを整える効果が期待されます。これにより、犬がより健康的に食事を消化できるようになります。
東洋医学では、百会は「気」の流れを整える重要なツボとされています。体内のエネルギーバランスが整い、自然治癒力や免疫力が高まるとされています。病気にかかりにくくなり、体全体の健康が維持されます。 特に、季節の変わり目などに体調を崩しやすい犬に対して有効です。
百会は神経系に直接働きかけるツボでもあります。神経のバランスが崩れると、犬の行動や体調が悪くなることがありますが、百会を正しく刺激することで、神経系のバランスを整えることこれにより、過敏な犬や不安を感じやすい犬にとって、精神的な安定がもたらされます。
百会のマッサージは、犬のリラックスを促進し、健康をサポートするための簡単で効果的な方法です。ここでは、家庭で簡単に決まる百会のマッサージ方法を紹介します。
まず、犬がリラックスできる静かな場所を選びます。 犬をリラックスさせるためには、柔らかい声で話しかけたり、優しくなったりすることが効果的です。 犬が落ち着いた状態になったら、マッサージを開始します。
指で圧をかける
百会の場所を特定したら、親指や中指で軽く圧をかけます。 あまり強い力を加えず、軽度に十分です。 犬の反応を見ながら、力加減を調整してください。
ゆっくりと円を描くように
圧をかけたまま、指先でゆっくりと円を描くようにマッサージをします。この動作を数分間続けます。ながらやっていきましょう。
時間をかけて行う
1回のマッサージは、5~10分程度を目安に行うと良いです。毎日行うことで、より効果が現れる場合があります。犬がリラックスしているようなら、少し長めに続けたとえそうでもありません。
「with youペット温灸&整体」では状態に応じた適切なツボに温灸やマッサージを行い、体調を整え、「未病」を防ぐこともしています。ご自宅でも継続して行えるケアについても丁寧にご説明させていただいています。