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犬がナックリングで指先を傷つけたら?

すぐにできる対策と再発予防法

愛犬が歩くときに足先を地面に擦ってしまい、指先を傷つけてしまう…。
そんな症状に心当たりがある方は「ナックリング」という状態かもしれません。

この記事では、ナックリングによって指先が傷ついてしまったときの応急処置や治療法、再発予防のためにできるケアについて詳しくご紹介します。
とくに、シニア犬や神経・筋肉系のトラブルを抱える愛犬の飼い主さんに役立つ情報です。


🐾ナックリングとは?

ナックリング(knuckling)とは、犬が足をひきずるように歩き、足の甲や指先が地面に当たってしまう状態です。
通常は足の裏が地面につきますが、ナックリングではつま先が下を向いたまま引きずられるような歩き方になり、結果として指先の皮膚が擦り切れてしまうことがあります。

ナックリングの主な原因

  • 脊椎の疾患(椎間板ヘルニア、変性性脊髄症 など)
  • 脳や神経の異常
  • 関節や筋肉の老化による運動機能の低下
  • 外傷や手術後の後遺症
  • 一時的な神経麻痺(麻酔後など)

特に高齢犬や中〜大型犬に多く見られる症状で、悪化すると日常生活に支障が出るだけでなく、寝たきりや歩行困難になるリスクもあるため、早期の対応が重要です。


🩹ナックリングによる指先の傷への応急処置

ナックリングが原因で指先に傷ができてしまった場合、まず行うべきは清潔な処置と保護です。

傷口の洗浄

流水やぬるま湯、生理食塩水で優しく洗い、砂や汚れをしっかり落とします。
ガーゼや柔らかい布を使って、擦らずに丁寧に。

消毒

刺激の少ない動物用消毒液(例:イソジン、マキロンなど)で傷口を消毒します。
アルコールはしみやすいため避けましょう。

保護

傷口をガーゼで軽く覆い、犬用の靴下やブーツを装着して保護します。
これにより散歩中や屋内でも擦れるのを防げます。

獣医師の診察を受ける

化膿や炎症が見られる場合は、すぐに動物病院へ。
傷が小さくても、繰り返すようなら原因の診断が必要です。


👣再発防止のためのナックリング予防対策

犬用ブーツやソックスの活用

ナックリング専用の保護具を使用することで、傷の悪化を防ぐことができます。

選び方のポイント

  • 足首までしっかり覆えるタイプ
  • 滑り止め付き
  • 通気性・柔軟性に優れた素材
  • 着脱が簡単で脱げにくい設計

ブーツが苦手な犬の場合は、パッド付きの靴下+テーピングなどでも代用可能です。


床材を見直す

室内のフローリングは滑りやすく、ナックリングの悪化要因になります。
滑り止めマットやコルクマットを敷くことで、足元が安定し、転倒リスクや擦り傷を防げます。


リハビリと運動療法

ナックリングの背景には、神経や筋肉の衰えがある場合が多く、筋力の維持や神経への刺激が重要です。

おすすめのリハビリ

  • 関節可動域訓練(ROM):足をやさしく曲げ伸ばしして関節の動きを維持
  • マッサージ:血流を促し、神経への刺激を与える
  • 感覚刺激:足先を柔らかいタオルやブラシで刺激し、感覚を保つ
  • プール歩行(ハイドロセラピー):関節に負担をかけず筋力を鍛えられる

自宅でできる方法もありますが、獣医師や動物リハビリの専門家の指導のもとで行うのがベストです。


栄養とサプリメントによるサポート

神経や筋肉の健康維持には、食事からの栄養も重要です。

おすすめの栄養素

  • ビタミンB群:神経機能の維持に必要
  • オメガ3脂肪酸(EPA/DHA):抗炎症作用、脳の健康維持
  • コエンザイムQ10:細胞のエネルギー代謝をサポート

サプリメントを与える場合は、必ず獣医師と相談しましょう。


🌿東洋医学的アプローチ:温灸で神経をケア

近年、ナックリングのケアに**温灸(おんきゅう)**を取り入れる飼い主さんも増えています。

温灸の効果

  • 血流促進
  • 神経の働きを助ける
  • 筋肉の緊張を和らげる

おすすめのツボ

  • 委中(いちゅう):膝裏のくぼみ、後肢の血流改善に
  • 陽陵泉(ようりょうせん):神経痛や脚の強ばりに
  • 承山(しょうざん):ふくらはぎ中央、足の引きつりや筋肉疲労に

自宅で行う際は、動物専用の温灸器具を使用し、熱すぎないよう十分注意してください。


🧡飼い主ができること:日々の観察とケア

ナックリングは進行性の症状であることが多いため、早期発見と継続的なケアがとても大切です。
愛犬の歩き方に違和感がある、立ち上がるのがつらそう…そんなときは見逃さず、獣医師に相談しましょう。

また、日々のコミュニケーションやスキンシップが、異変に気づく最大の手がかりになります。


✨まとめ:ナックリングのケアで愛犬のQOLを守ろう

状況対応方法
指先が傷ついた洗浄・消毒・ガーゼと靴で保護・獣医師の診察
予防ブーツ・床の見直し・リハビリ・温灸・栄養ケア
悪化を防ぐ早期発見+継続的な運動療法+東洋医学

ナックリングは完全に治すのが難しい場合もありますが、工夫次第で愛犬の生活の質(QOL)を大きく向上させることが可能です。

年齢や病気のせいだから…とあきらめず、今日からできることを始めてみましょう。